自立支援への取り組み
 子どもたちが社会に旅立ち、豊かな人生を送れるよう準備していくことこそが自立支援であろう。子どもたちへの支援を進めても結果は、子どもたちが大人にならないと分からないと言う現場のジレンマはあるものの、ライフサイクルの中の今、子どもたちに何を提供するのか、その目的意識とプロセスが重要であることは周知の事実であろう。

1.支援の流れ

@ケーススタディ(入所後1週間以内)
子どもの入所前の状況を児相からの添付書類を中心にスタッフで学習し、当面の目標設定を行います。

Aケースワーカー面接(入所後1週間以内)
ケースワーカーが子どもと面接し、ケースワーク的側面からのインタビューを試み、目標設定を検討します。

Bチームミーティング(随時)
子どもと直接関わるスタッフが、日常生活の中での発見を共有したり、課題点を確認しあったりしながら、支援目標に向けての支援を進めていきます。

C心理療法(随時)
心理担当者が心理療法を実施し、子どもの内面を探ったり、情緒的安定を図ったりを試みます。

Dケースミーティング(6ヶ月前後)
支援状況を確認し、生活面・心理面での目標達成度について情報共有を行い、支援目標の再設定を試みます。

E評価会議
支援目標が終結に近づいてきたところで、家庭復帰か社会的自立か、措置継続かの最終目標に向けての具体的検討を行います。

2.情報収集

@児童の意向を、ケースワーカー面接等を通じ、本人から聞きます。

A保護者の意見、特に保護者が園に対して何を期待しているのか等を確認。

B前籍校担任の意見を聞き、学校での様子等を確認。

C児童相談所担当者の意見、ケースワーク的、心理的な部分で、児相がどの様な支援目標を委託したいのかを確認。

D保育士のファーストコンタクトの印象を含めた意見を記録。

E児童指導員のファーストコンタクトの印象を含めた意見を記録。

F心理療法士のファーストコンタクトの印象を含めた意見を記録。

Gその他、関係機関からの意見を収集できた場合、記録し、支援の参考にします。

3.具体的支援目標及び方法の設定

次の項目を中心に各担当者が設定します。

保育士…基本的生活習慣・経済観念・社会性

児童指導員…学習・道徳

心理療法士…自己確立・個性の伸長

保育士…健康管理

ケースワーカー…家庭環境調整

その他
*達成可能な目標設定を試みるよう配慮します。

4.園としての支援プログラム

@社会経験の積み重ね
生活場面に於ける、買い物や外食等のお出かけ、催し物への参加等
社会福祉施設や企業への実習やボランティア経験又はアルバイト経験等

A対人関係の改善
夏季キャンプ等、グループワーク技法・心理療法等

B経済観念の育成
お小遣いを支給し、その管理方法を支援(買い物計画や貯蓄の経験)等

C関係機関の手続き実技体験
退所時の住民移動手続き・自力通院への支援等

5.自立支援に於ける主な職員支援基準

@年齢、能力に応じた支援目標を策定する。

Aノーマライゼーションの理念を念頭に置く。

B日常支援の中で、QOL(生活の質)向上に寄与する。

C虐待したり、児童を研究材料として扱ったり等があった場合は、懲戒権を発動する。

D職員自身がモラルに反した言動を行わないようにする。

6.終わりに

子どもたちは、家庭やその地域社会で育っていくのが理想であります。しかし、現実に子どもたちは、当園へ措置されています。私たちの役割は、如何にノーマルな状態へと子どもたちを導いていくかに掛かっています。そのためにスタッフ全員がチームワークを駆使し、自立支援に向けて関わっていくことになります。
 
 
 
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