初心者講座
■ 動画関連
●. 現在のようにマルチメディアデータのデジタル化が進んでくると、パソコンを有効に使うと言う意味での動画編集は、音楽編集等と共にパソコンユーザ
ーが趣味的にパソコンを使用する上で、大きなウェイトを占めていると言えるでしょう。そこで、初心者にパソコンをもっと活用してもらう為の利用方法の二
つ目として、DVDのバックアップについて解説します。
■ D V D のバックアップとは
DVDのバックアップ、つまり、DVD-Video形式のデータファイルを市販のDVD等よりパソコン内にコピーし、保存する作業の事です。市販のDVDをパソコ
ンで開いて見ると、下の図のように数種のファイルが存在します。これらのファイルは、映像本編や特典映像に加えて、メニューの表示やチャプターへの
ジャンプ等、DVDの持つ再生機能を管理する為のデータファイルがあります。しかし、これらのファイルをパソコン内に普通にコピー&ペーストして、再生
しても上手く再生する事はできません。 これは、市販のDVDにコピーを禁止する、コピーガードと言う機能があるからです。市販のDVDには、数種のコピ
ーガードが存在します。ダビング後の映像の明るさを極端に変化させるマクロビジョン、DVDレコーダー等の録画機器に対して強制終了をさせるCGMSや
DVD内のデータを暗号化させる方式のコピーガードで現在主流のCSS、そして、最新技術を駆使したコピーガードのARccOS等があります。DVDをバック
アップするには、このコピーガードと言う機能を専用のソフトを使い解除して、再生可能なものにしなくては意味を成しません。しかし、DVDのバックアップ
は、著作権法に違反する可能性もあり、後述している違法性についての記述を理解された上で、自己責任で行って下さい。
VIDEO_TSVIDEO_TS映像や音声等のすべてのデータが格納されている。AUDIO_TSAUDIO_TS空のフォルダ。存在しない場合もある。
PathIFOVIDEO_TS.IFO
VTS_01_0.IFO
全てのファイルリストや音声、字幕等を管理し、DVD-Videoを制御するファイル。
BUPVIDEO_TS.BUP
VTS_01_0.BUP
IFOファイルのバックアップファイル。IFOファイルが上手く読み込めなかったりすると使用される。
VOBVIDEO_TS.VOB
VTS_01_1.VOB
映像や音声を収めた本体ファイル。1GB毎に分割され、VTS_01_0.VOB、VTS_01_1.VOBのように、ファイル名は連番に
なっていて、基本的には、VTS_01が本編、VTS_02以降は、特典映像になっている。
■ D V D のバックアップをする前に
ここで解説する事柄については、すでにDVDに対する基礎知識を持つユーザーには必要ありませんが、ビギナーズナビはタイトル通り、パソコン初心者
を対象としていますので少しだけ解説しておきたいと思います。実際にDVDのバックアップをする為には、パソコンの他にDVDの書き込みに対応したドラ
イブと記録用のDVDメディア、DVDのバックアップに使うソフトウェアが必要です。ソフトについては、DVDのバックアップ方法を解説する時点でご紹介し
ますので、ここでは、解説を省きます。 まず、DVDドライブについてですが、これは、DVDへの書き込みに対応していると言う事の他に、書き込み対応速
度、書き込み対応メディアを取り扱い説明書等で確認しておく必要があります。また、パソコンにDVD書き込みのできるドライブが搭載されておらず、これ
から外付けのDVDドライブの購入を考えているユーザーは、接続方法やパソコンのスペックが対応できるか等を確認しておく必要があります。 次に、 記
録用のDVDメディアについてですが、メディアには、数種類のものがあり、それぞれに特徴があります。価格、記録容量、記録速度、書き換えの不可、互
換性等に違いがあるので、DVDドライブが、そのメディアに対応しているかやテレビ等で再生する場合に利用するDVDプレイヤーが、そのメディアを再生
できるものか等を用途に応じて考慮する必要があります。一般的に言うと価格や互換性の高さから、DVD-Rを利用する場合が多いようです。このDVDに
対する基礎知識についても、初心者講座 Part4 基礎知識 で表記していますので、参考にしてください。
■ D V D のバックアップ手順
●. DVDのバックアップ作業には、大きく分けて、下記の3ステップがあり、ソフトウェアを使う事で初心者にも簡単にできる作業です。
@. リッピング
先に説明したように、市販のDVD-Videoは、コピーする事ができないようにする技術で保護されていますが、この保護技術を解除して、DVD内のデータを
パソコンのハードディスク上にコピーする作業をリッピングと言います。
A. 圧縮
市販のDVD-Videoは、殆んどの場合、片面2層で書き込まれています。データサイズがDVD-Rの記録容量の4.7GBを超えてしまう為、一枚のディスクに
データが収まり切れない場合等には、この作業が必要になります。
B. ライティング
リッピングと圧縮により完成したバックアップデータをDVD-Rへ書き込む作業です。
■ リッピング&圧縮
●. DVD Shrinkについて
ここでは、DVD Shrinkと言う、DVDのバックアップ時に利用する定番で、強力なフリーソフトを使用します。 このソフトは、上の項のリッピング作業と圧縮
作業の両方に使える上、表示も日本語なので、多くのパソコンユーザーが利用しているソフトです。このソフトについても、フリーソフト Part2 厳選フリー
ソフト紹介
 で紹介していますので、利用してください。
DVD Shrink
□. DVD Shrinkのインストール (参考画像=上)
ダウンロードしたDVD Shrinkを解凍して dvdshrink32_jp_setup.exe を実行すると、上段左端の画像が表示されるので、次へをクリックします。二番目の画
像が表示されるので 『 □ ライセンス使用許諾に同意します 』 にチェックを入れて、次へをクリック。後は、変更する必要が無いので、次へをクリックして
進み、最後の画像のセットアップ終了画面が表示されたら、完了をクリックします。これで、DVD Shrinkのインストールは完了です。
□. DVD ShrinkでDVDのバックアップ (参考画像=下)
DVDのリッピングだとか、バックアップ等と言うと初心者には難しそうに感じるかもしれませんが、上の項でも説明しているように、DVD Shrinkを使う事で拍
子抜けするほど簡単に作業は終わります。これ程のソフトを開発し、無料で配布されている作者に感謝するべきでしょう。下の画像と解説を参考に作業を
進めてください。
DVD ShrinkDVD Shrink
@. (参考画像=上、左)
DVDドライブにコピー元のDVDを入れ、DVD Shrinkを起動すると、 左の画
面が表示されるので、ディスクを開くをクリックします。上のダイアログ画面
が表示されるので、コピー元のドライブを確認して、OKをクリックします。
DVD ShrinkDVD Shrink
A. (参考画像=上、右)
上の画像のプレビュー画面が表示され、DVDの分析が始まり、終わると右
の画面が表示されます。 分析された結果によって圧縮率が自動的に決定
されますが、手動で調整したい場合には、 ビデオ欄の自動をカスタムに変
更して、その下のバーのつまみを動かしてサイズを調整します。ただし、こ
の画面上部のバーが緑色になっている部分に赤い部分が現れると、 サイ
ズオーバーで、DVDに書き込めなくなるので赤い部分が出ないように調整
して下さい。また、音声や字幕で必要のないものがあれば、チェックを外す
事により、バックアップから除外されます。結果、容量を減らせるので圧縮
率を下げることができます。メニューや特典についても同様です。圧縮率を下げる = 画質の向上 = 必要最小限のバックアップ。つまり、トレードオフの
関係にあると言えるでしょう。バックアップボタンを押すと、下の画像のDVDのバックアップ画面が表示されます。
DVD Shrink
B. (参考画像=上、左下)
左上の画像の出力先デバイスの選択項目については、初期値のハードディスクフォルダのままでも構わないのですが、ここでは、ISOイメージファイルを
選択します。 右上の画像は、品質設定について解説する為に表示させています。また、品質設定のどちらの項目も初期値では選択されていません。 通
常は、左上の画像でOKをクリックすると、左下のエンコード中の画面が表示されリッピングが始まります。バックアップ品質の設定で、上の項目にチェック
を入れると、2パスでエンコードされる為、時間は掛かりますが、品質は向上します。また、出力サイズをより確実にできると言うメリットもあります。下の項
目にチェックを入れると、エラーを最小限に食い止める事ができます。詳しい解説は、これらのオプションについて をクリックすると解説が表示されますの
で、参考にするといいでしょう。
DVD ShrinkDVD Shrink
C. (参考画像=右上)
右上の画像のように、バックアップの完了画面が表示されたら、DVD Shrinkを使ったリッピングと圧縮は終了です。出力されたDVDファイルの場所を確認
した後、OKをクリックして画面を閉じて下さい。表示された場所にDVDISOファイルとして保存されています。 DVD-Videoからバックアップされたファイルを
DVD-Rメディアに書き込む作業については、次のDVDライティングの項で解説します。
注. WindowsXPでは、DVDISOファイルとして、一つのファイルが保存されますが、Windows98/MEの場合は扱えるファイルサイズに制限があり、制限サイ
ズを超える場合には分割保存されますが、分割保存された全てのファイルが必要です。また、このファイルの中のMDSファイルが、ISOファイルと同じよう
に扱えます。
■ D V D ライティング
●. imgBurnについて
ここでは、DVD Shrinkと共に人気の高いリッピングソフトで、現在は開発が終了した、DVD Decrypterのライティング機能を特化させる事で、優れたデータ
書き込み性能を持たせた後継ソフトであるimgBurnを使って、DVDメディアへのライティングを解説します。 DVD Shrinkでリッピング&エンコードしたISOイ
メージファイルをimgBurnでDVD-Rメディアに書き込む事で、一般のDVDプレイヤーでの再生が可能になり、DVD-Videoのバックアップが完了します。こ
のソフトについても フリーソフト Part2 厳選フリーソフト紹介 で紹介していますので、利用してください。
imgBurn
imgBurnimgBurn
□. imgBurnのインストール (参考画像=上、右側上)
ダウンロードしたimgBurnを解凍して SetupImgBurn_1.2.0.0.exe を実行すると、参考画像のように、英語のインスト
ール画面が表示されます。 基本的に何も変更する必要はないので、Next → Next → Install をクリックしてイン
ストールを進めます。 上段右端の画像のように、更新バージョンを探しますか?と言う英文のダイアログが表示
されるので、『 いいえ 』 をクリックします。左の画像のインストール成功の画面が表示されたら、Finishをクリック
し、画面を閉じればインストールは完了です。
□. imgBurnの日本語化 (参考画像=左側下)
imgBurnは初期状態では英語表示です。 日本語で表示させる為には日本語化の作業が必要です。日本語化パ
ッチをダウンロード、解凍し、imgburn1.2.0.0inst_jp.exe を実行します。左側下の画像が表示されるので、imgBurn
のインストールフォルダの位置を確認し、アップデートボタンを押します。『 アップデートのインストールが完了し
ました。』 と言うダイアログが表示されたらimgBurnの日本語化は成功です。OKをクリックし、画面を閉じます。日
本語化パッチについても フリーソフト Part2 厳選フリーソフト紹介 で紹介していますので、利用して下さい。
Sony Music Shop ソースネクスト マウスコンピューター/G-Tune
imgBurn
□. imgBurnでDVD-Rメディアに書き込む (参考画像=上、下)
左上の画像は、imgBurnを起動すると最初に表示される画面です。右側上の画像も同時に表示されますが、これはログを表示するものなので、開いたま
までも、閉じてもかまいません。起動画面の入力元の項目右側のフォルダアイコンをクリックすると右側下の画像、『 ファイルを開く 』 ウィンドウが表示さ
れますので、DVD ShrinkでリッピングしたISOファイル、 もしくは、MDSファイルを開いて出力先を確認し、DVD-Rのブランクメディアを出力先ドライブに入
れます。左下の画像のように書き込みボタンがカラーに変われば準備完了です。また、『 □ ベリファイ 』 にチェックを入れてると書き込み終了後、作成し
たDVD-Rが正しく再生できるかどうかの読み込みチェックをしてくれます。書き込みボタンを押すと書き込みが始まり、右下の画像が表示され書き込みの
進行状況が表示されます。
imgBurn
(参考画像=下)
左下の画像は、書き込み終了後のベリファイ中の画面です。ベリファイが終了すると右下の画像のように、書き込みが正しく終了した事を知らせるダイア
ログが表示されるので、OKをクリックすればライティングが完了し、DVD-Videoのバックアップ作業は全て終了です。 これで、DVD-Videoのバックアップ
についての解説は終わりますが、冒頭で記述しているように、DVDのバックアップは、著作権の侵害にあたる可能性もありますので、あくまでも自己責任
の範疇である事を理解して下さい。次の項で少し補足しておきますので、必ず目を通し、参考にして頂きたいと思います。
imgBurn
■ D V D のバックアップは違法なのか?
最近は誰でも手軽にDVD-Videoのコピーやファイル共有ができるようになりました。そのテクノロジー自体は素晴らしいものであり、賞賛に値します。しか
し、ここには、著作権の侵害と言う大きな問題も絡んできます。 最近までは、市販のDVD-Videoをコピーする事は個人的に楽しむ為であっても著作権法
に触れると言うのが定説だったのですが、ここに来て、その考え方に少し変化が起こり、私的利用の範疇であれば、合法だと主張する専門家や関係者が
でてきました。 DVD-Videoには、CSS ( コンテンツスクランブルシステム ) やマクロビジョン等の複製防止技術が施してあり、著作権法では、複製防止技
術を破ってコピーする事を認めていませんが、CSSは、この複製防止技術では無く、アクセスコントロールであると言うのが、その理由です。 文化庁の著
作権審議会の議事録にも、CSSはアクセスコントロール技術であり、技術的保護手段の定義から外すと、はっきり記録されています。それでは、何故、違
法とされていたのか。著作権法第30条では、個人が楽しむ範囲内であれば、幾つかの場合を除き、著作者に無断で複製する事ができるように記述されて
いますが、除外項目の一つに、技術的保護手段の回避と記載されており、この部分がCSSやマクロビジョンに該当すると考えられていたからです。マクロ
ビジョンは、映像自体にかけられたものであり、コピーするには、コピーガードキャンセラーや画像安定装置等を使う必要があります。 この事から、 マクロ
ビジョンはコピー自体をさせない技術である為、技術的保護手段にあたり、これを取り除く事は違法になってしまいます。しかし、CSSはデータ暗号化の技
術であり、暗号化されたデータは、暗号解読キーを持つ再生機器やソフトウェアで再生することができます。 この事から、CSSはコピーさせない為の技術
では無く、アクセスの制限をする目的で開発された技術と言う事になり、技術的保護手段には当らない事になります。 簡単に結論を出す事はできないの
ですが、DVD-Videoのバックアップは、個人利用の範囲内であれば合法であると言えない事は無いかもしれません。 しかし、限り無くグレイゾーンにある
事は間違いないでしょう。従って、DVD-Videoのバックアップが自己責任である事に何等変わりはありません。また、著作権法の動きにも注意を払いたい
ものです。 著作権法は毎年のように改正されていますので、現段階では、CSSが技術的保護手段にあたらないかも知れませんが、現況のようにファイル
共有等による著作権の侵害やコピーされたDVD-Video等が市場に氾濫して来ると、何時、改正の対象になってもおかしく無い事柄だと言えます。 尚、著
作権法については、文化庁のWebページ でも公開されているので、詳しく知りたいユーザーは閲覧するといいでしょう。
ソースネクスト