スキー100年目の革命Q&A

この本の目的


この本は、スキーの「初級者」のために書きました。初級者とは、初心者(ビギナー)を脱してある程度滑れるレベルを言いますが、初級者の心境は実に不安定です。白銀の雪山を風切って滑走する楽しさを、心の底から愛したその3年後に、スキーが大嫌いになるケースさえ珍しくありません。入門して道具をそろえ、宝物の生涯スポーツを得た笑顔とガッツポーズが、今後一切スキーをやらない誓いへと180度転じる、そんな不幸な初級者が多いのです。

喜々とした初級者が、当初の熱意がウソのように冷めてスキーを捨て去る、その理由はたったひとつです。途中で上達が止まって行き詰まり、自分のスキーの腕に将来がない、自分には無理だと感じたからです。ではなぜ、始めてしばらくすれば全員の上達が止まるのか、上達を止めない方法はあるのか、それにしてもスキーが思ったより難しいのはなぜか。難しいという事実を、スキーヤーは当然だと受け入れていいのか・・・

それを、受け入れない時代が来ました。ついに20世紀の最後の3年で、スキー業界は「難しいスキー」を改め、「平易に滑れるスキー」へと引っ越したのです。従来は考えもしなかった平易なスキー板が売り出され、ゲレンデを席巻し始めたからです。しかし去りゆく初級者たちは、この革命を知らないままです。知らずに、スキーの難しさと恐さを、昔の思い出で語り合う場面を何度も見ました。今のスキーはそうじゃないのに。

そこで私は、新型の平易なスキー板について詳しく説明し、難しい旧式スキー板と決別する本を出そうと考えました。4年前のスキー板の難しさにへこんだ初級者が、新型のスキー板でリベンジを果たす、それが第一の目的です。ただ自分の場合を思い返しても、初級者は普通はスキー関連の本を読みません。スキーの本やビデオに目がいくのは、中級者へ進んでからです。そんなわけで書籍の形は難しいと考え、初版はWEBでの発表としました。


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