スキー100年目の革命Q&A

01 カービングスキーとは何か


1 カービングスキーとは、どういうものか?

よくカーブする魔法のスキー板です。カーブといっても、野球の変化球のカーブではありません。曲がる意味のCURVEではなく、えぐる意味のCARVEです。水鳥猟に使うおとり模型「デコイ」を、ナイフで木彫りするホビーを「バード・カービング」と言いますが、こちらの彫るカービングです。あまりなじみのない英語ですが、雪によく切り込むスキー板の意味です。


2 従来のスキー板と、何が違うのか?

「サイドカット半径が小さいスキー板」、これがカービングスキーの定義です。


3 サイドカット半径とは何か?

スキー板を雪の上に普通に置いて見下ろすと、両サイドのへりが完全な直線状ではなく、ゆるい湾曲状になっています。この湾曲をサイドカット、あるいはサイドカーブと呼び、これを円弧に見立てると、半径を示すひとつの数字で表せます。そのメートル数がサイドカット半径です。カービングスキーはこの数字が旧式スキーよりもかなり小さく設計されており、つまり湾曲が強くなっています。


4 その違いは、目で見ただけでも見分けられるのか?

見た目も、違和感があるほど違います。スキー板は、前が最も幅広く、次に広いのが後で、中央が最も狭く作られています。人間の体と同じスリーサイズが存在します。バスト−ウェスト−ヒップに当たるのがトップ−センター−テールの各幅で、すとーんとずんどうに近いスリムな旧式スキーに対し、カービングスキーはバストとヒップが大きいのです。ウェストは細いので、「絞りがきついスキー」と言えば当たっていますが、「太いスキー」や「幅広スキー」だと半分間違いです。


5 具体的な数字では、どれぐらい違うのか?

トップ−センター−テールの各幅が、旧式スキーは85−62−75ミリ程度で、サイドカット半径が40メートル。一方のカービングスキーは、前と後のみ20ミリも幅広になって105−62−95となり、サイドカット半径が15メートル程度と小さくなって、湾曲の強さは数字でも明らかです。


6 サイドカット半径が小さいスキー板は、何がいいのか?

カービングターンと呼ぶ、板をずらさず、雪に切り込む技術が簡単になります。まるで溝にカッチリはめ込んだ感じで、レールを行く列車のようにスムーズに丸く曲がっていくので、オン・ザ・レール・ターンとも呼びます。


7 メリットは、そんな高度な技術に限られるのか?

ずらして減速する普通の操作も劇的に安定し、初級者にとってもターンを含めたあらゆる操作が想像以上に簡単です。滑るだけでなく、立ったり、歩いたり、向きを変えたり、動き回る全てが簡単になります。