|
それは、今を去ること、うん年前のことでした。
私が、まだ高校生だった頃、よく友人と将棋を指していた。(*1)
そんな、ある日、友人との将棋で、友人の駒を取ることがあった。
そのとき、私の脳裏に、ひらめく事があった。
それは、「相手の駒を取る」=「懸賞金を貰う」の公式(*2)だった。
そこで、私が、友人の駒を取るときに、
懸賞金を貰うときのお相撲さんの手振りの真似をした。
しかも、「ゴッちゃん」と言いながらだった。
友人は、あっけに取られていた。
それを、私が駒を取る度に繰り返した。
友人は、ますますあっけに取られているようであった。 終いには、私が駒を取るときに、友人の方から、 「おお〜、でた〜、ゴッちゃん流や〜」と言うようになってしまった。 ここに、将棋の新しい棋風(*3)「ゴッちゃん流」(*4)が、誕生した。 それ以来、私には、「ゴッちゃん」と、呼ばれる様になった。 メデタシ、メデタシ。 |
| しかし、これには、後日談がある。 私が、大学生になったある日、お相撲さんが「ゴッツアン」と言いながら、懸賞金を貰っていることが、判明した。 友人は、高校生の当時から知っていたようで、「知らぬはゴッちゃんばかりなり」でした。 |
| (*1)打つのは囲碁、将棋は指す。 |
| (*2)数学がこのころから、得意であった。 |
| (*3)将棋の一つの指し方 |
| (*4)本当は、棋風とは言えない。 |