男 女 群 島

 

 

 

 

光り輝く、東シナ海の中にそびえ立つ、絶海の孤島・・・男女群島

この島に昔から多くの人々が魅入られてきた

黄金のサンゴに魅入られ、そしてサンゴの海に消えていった多くの人々

   今もなお、千人塚に静かに眠っている・・・

時が過ぎ、幻のイシダイに魅入られ、多くの釣り人が訪れる島、男女群島

釣り人は、男女が与えてくれる恵みに歓喜し、再び訪れることを誓い、光の海を去っていく

夕暮れの静粛の中、昔と変わらぬ匂いがした・・

 

 

 

 

 

男女の魅力ってなんだ?

まずは、男女群島釣行の歴史から

 昭和30年代後半ごろから、開拓者達が命をかけて小さな漁船をチャーターして釣行し始めた。 レーダーやGPSが無かった時代であるから、灯火と船長の勘で航行したため、時には全く逆方向の朝鮮半島に向けて航海したとの苦い経験談も聞いている。今では考えられないようなエピソードである。 イシダイのエサはもちろん現地調達で、フジツボを山のように積み上げ、コマセながらフジツボのエサで入れ食いさせていたらしい。イシダイシーズンは船中泊りで、アラ釣りのみ、夜釣りで上礁していた。もちろん、上物釣りなどは誰もせず、最初にクロ狙いで釣行したのは、北九州の小路氏だったと私は先輩から聞いている。

 昭和40年代になると、漁船にホースヘッドを付けて瀬付けし始めているが、それまでは、漁船に伝馬船を付けて行き、瀬付けは伝馬船から飛び移っていた。先輩達の釣りに対する情熱は想像を絶している。もちろん、近海許可船でなかったため、無許可船で日の出丸などの数隻が航海していた。

 昭和50年代になると、日の出丸や平戸島の丸銀丸、かいゆうなども航海している。この頃からエサとして赤貝を使い始めた。まだ、許可船はなぎさ丸や第五日照丸しかなく、無許可船で釣行していた私たちは、よく「お前達はどこの船できたのかー」などとスピーカーで叫ばれていた苦い経験があり、航海に12時間ほど要していたが、上礁すればイシダイのお土産は約束されていた。ワンドでオキアミを使って上物釣りをすると、1〜2キロのクロが入れ食いしていた。

 昭和50年半ばになると、次々と許可船が就航し、それまで一船チャーター12名で年間数十航海かしていなかった時代から、一気に釣り人の数が増えて、特別の島から誰でも釣行できる島となった。航海時間は5〜6時間短縮されていった。この頃から夜釣りでのオナガ釣りが始まり、夜は静かに眠っていた男女の磯が昼も夜もにぎ合い始め、釣り人の残していったゴミが少しずつ目立ち始めた。また、栄福丸の悲しい転覆事故もこの頃である。

 昭和60年代から平成は男女群島が絶頂期に入っていった。次々と高速船が就航し、航海時間も4時間程ますます身近な存在となり、男女でボーズ!の声も聞かれ始めた。そしてひりゅうの就航により航海時間が3時間を切るようになり、スピードアップに伴い、少々のシケでも心配なく安全に航海できるようになり、日帰り気分で釣行できるようになった。 

 そして現在、あじかブラック軍団、ひりゅう軍団、ばらもんなど、その気になれば2時間を切る航海時間で男女まで快適に釣り人を運んでくれる時代となったが、それに伴い、ゴミ問題・アンカーボルト問題や釣り人のマナー問われる時代となった。

 

 

憧れの男女群島、鳥島釣行のワンポイントアドバイス

  石鯛、メジナ、アラ釣り天国である男女、鳥島へ一度は行ってみたい と思う釣人は多い。

近年の渡船の高速化に伴い、気軽に誰でも行けるようになり、身近な釣り場になってきていますが、海がシケれば容赦なく牙をむく
絶海の孤島である事には変わりはありません。気軽に釣行できる反面、いろんな問題が生じています。

 それは「
離島遠征というコトバが逆に過剰装備になって、シケなどで緊急回収時に磯に上げた道具類の多さで、身動きが取れない状態も、しばしば見受けられます。 

 このコーナーでは、初めて釣行される釣人のための
適度な道具類、仕掛け等、必要最小限の装備類や乗船時、航海中、上礁時のアドバイス、マナー等について再確認のために記したいと思います。

出港地について   

平戸口田平港、長崎畝刈港等の利便性

 平戸口から男女、鳥島まで距離はありますが、平戸は地形的に冬場の季節風に強く、島影を利用して航海し易く、相対的に他の出港地に比べて船の揺れが少ないため、船酔いに弱い方にお薦めです。

 対照的に長崎畝刈港は他の出港地に比べて男女群島までの距離が短く、高速道路や有料道路を利用すれば港までスムーズに行ける利点があります。しかし、男女群島まで一直線の航海で、風を避ける島影が少なく、海が荒れ気味の時は苦労させられます。その他何カ所か出港地がありますが、どの港にも超高速船が待機しており、男女までの航海は30分前後の違いしかない。但し、どの港も強い北東風に弱く、行きは追い風で良いが、帰港時は船内は揺れで居心地が悪くなります。又、男女群島は北東から南西に連なって位置しているため、北東、南西風に弱く、釣り場が限定されます。

エサについて

 港の近くに男女群島釣行を案内してくれる釣具店があり、上物、底物のエサを常備しており、遠征してくる釣人に便利です。(平戸田平港 アジカセンター他数軒  長崎畝刈港 丸正他数軒)

装 備 類

 これには釣人のマナーも関係してきますが、基本は必要最小限の荷物類のみです。竿、クーラー、リール、仕掛け類に食料、衣料品、磯靴等について標準的な装備品を述べたいと思います。

 @クーラー 

 基本的に50〜70g前後の物が適当です。夏から秋にかけては食料、飲料水用、付けエサ等を磯に上げる必要上、別に20g前後のクーラーが必要になりますが、これ以上の大きいクーラーは上礁時にほとんどの船長がダメだと注意する事になります。上礁の場所にもよるが、大きいクーラーを磯に上げる事が間違っており、上礁、回収時の大きな障害になり、シケ始めた時の回収は非常に危険が伴ってくるためです。

船長は上礁時の釣人の荷物の量を見て「コリャー、離れ瀬は危ないダメだ!」と判断して安全な釣り場にしか瀬付けしない。結果的に自分達が希望するポイントには上礁出来ない事になる。

釣り場でアウトドアを楽しみたい方は別であるが、せっかく男女群島まで来て、良いポイントに上礁出来なくなる事態を招く事になってしまう可能性があるので注意!

 A磯バック

 20〜30g前後が標準。但し、底物類の重量のあるバッグは25g程度までが限度で、ポーターがそれ以上になると敬遠してしまう。上礁時に手渡し出来る場所であれば問題ないが、基本的には投げ渡しと言う事を考えなければならず、30g前後に重量のかさむ物を入れれば投げ渡しが出来ず、波の高い時は非常に危険です。30g前後のバッグには衣類その他の軽い物を入れておけば投げ渡しが出来るため、一つのバッグに全ての物を詰め込まずに、分散して備える事が必要です。

 ちなみに私は、2028gを使用していますが、、重量配分とその日の必要最小限の道具類しか上礁時に上げず、後は船に残して軽い装備類で上礁しています。

 遠征してくる釣人は荷物類の輸送も考え、なるべく一つになるようにコンポして持って来るため、必然的に九州の地元釣人の荷物と比べると一回り大きくなってしまう傾向が見受けられます。大きい磯バッグの中に20g前後の2つのバッグを入れるようしたら良いかも知れません。

 B道具類

 釣人様々であるが、私の道具類を例にあげるとクロ、オナガ釣りリール昼釣り用リール2個夜釣用リール1個と昼釣りリール用の替スプールに夜釣りに使用出来るPEラインを巻いています。 竿は2〜5号をシーズンに合わせて携行。

 石鯛釣りはリール2個に瀬ズレワイヤー15本、ハリスは30本、ナマリ20〜25号を15個程度で、船に置いているバッグの中に予備の仕掛けとナマリを少々。アラ釣りに関しては道具類、ナマリ、竿受け類が重いため、その日の必要な分だけ磯バッグに入れて上礁している。特にナマリは捨てオモリ式のため、20個程必要ですが、予備に船の中に10個程用意しています。

 男女群島まで来て仕掛け類が足りなくなったら困るが、かと言って過剰装備になったら重量がかさみ、前記の問題が生じてしまうので、道具類の分散を考える。釣行日程は1泊2日(実質は2泊3日で鳥島行は出航時間が違う事がある)であり、出航時間から計算すると上礁は午前0時前後で、朝10時頃の船の見回りまでの必要最小限の荷物、エサ等を考えて見ると上物は半夜釣り〜昼釣り用に1日分のエサ、食料、飲料水等です。
初日は寝袋を持って上がる釣人は少なく、
石鯛釣りは朝まで時間があるため、冬場は必要になります。瀬替りしなければ、朝の見回り時に夕刻までのエサ、食料を上げる。このように初日に上げる荷物と夜釣り用、2日目用とコンパクトに分けて積み込むとスムーズに上礁できます。現在は出港時間が早くなってます!

 乗船時に荷物類を積む時は自分で初日用の荷物類の数とエサの場所を確認しておく必要があります。シケ気味の時は上礁場所が限定されて少なく、船長は釣人をなるべく多くのポイントに上礁させたいため、急いでいる時で、1グループの上礁に時間が掛かると後は上礁する場所がなくなってしまう。そんな事態を招かないようにスムーズな上礁が出来るように準備が必要で、これも釣人の1つのマナーで他人に迷惑を掛けなくて済む事になります。又、暗がりの中で自分の荷物を探すため、道具にリボンや名前札を付けていると便利です。

 C磯靴 

 男女、鳥島のほとんどの場所で岩は固く滑り易いので磨り減ったスパイク類は厳禁で、特にノリが付く11月〜3月の季節は非常に滑り易く事故の原因となるため、超硬スパイクシューズは岩の食い込みが少なく×フェルト+ピンシューズや柔らかく岩の食い込みが良い鉄製の二本スパイクなどが使い易いようです。

マナー編

@乗船時 初日の荷物、エサ等の確認はスムーズな上礁ができ、他人に迷惑を掛けないと同時 に船酔い防止に もなる。

A航海中 船酔いし易い人や、小便が近い人はトイレの側で寝るように心掛ける。揺れている時 の船内を歩き回 ると他人を踏んでしまい大変な迷惑になってしまう。航海中のハッチの解放は 非常に危険で厳禁であるため船長に告げて停船した後、用を足すようにする。 又、側に光量 の少ないライトとライフジャケットを持って置く。明るいライトで船内を照らすと闇夜の航海の障害 となる。

B上礁時 前記のスムーズな上礁を心掛け、船が全速力で移動する時は、船内に入る。過去に 何名かの転倒事故を見たことがあり、その釣人は痛みを堪えて男女群島を船内から見学する 羽目になった。

C上礁後 朝まで天候が持つかどうか判らないため、釣りの準備ができたら道具類をまとめて置 くと急な天候の 変化で避難する時、短時間で離礁でき、他の釣場の回収も短時間でやれ危険性が低くなる。寝る時も同じで竿、 道具類は片付けて置くようにします。

 シケ時の回収は時間との勝負で す!

Dゴミ問題 最近の男女は心ない釣人が残して行ったエサ、ゴミ等で悪臭が漂うポイントが多く なりました。せめて自分が使用した釣糸、ハリは回収して持ち帰り、岩場に散乱しているエサ等を洗い流して欲しい。30分早めに納竿すれば誰にでもできる事です。

Eアンカーボルト アラ釣り用の鉄製のボルトは錆びて先端が尖り、上礁時に非常に危険であるため、離礁時に抜いて行くか、ステンレス性のナットアンカーを使用する事が必要になってきてる。このままでは釣り場はハリネズミのようになってしまう。

 以上、「常識だ!」とおしかりを受けるかもしれませんネ!

 次のページは男女での攻めの釣り  → 次ページ