自動運転自動車レース協会

 

 

 

 

 

 

 

自動運転自動車レース協会の発足趣意書

2016年8月30日

自動車という名称は馬車が馬を必要とせず、馬無しで自ら動くことから付けられました。しかし馬車には御者が必要なように自動車には運転者が必要ですが、この運転者も必要とせず自動運転によって自律して走行できる自動車が「自動運転自動車 Autonomous Car」です。
現在、世界では日本、ドイツ、米国を中核として自動運転自動車 Autonomous Car の開発、実用化を競い合っています。

世界の自動車市場は現在約9,000万台の規模となっており、この中で自動運転自動車の当面の市場となるのは日本、欧州、米国、中国と思われます。
日本の自動車産業はその裾野も広く、今後自動運転自動車の開発、生産において特にドイツ、米国に遅れをとることなく日本の経済力を牽引する産業として発展していかねばなりません。
日本は高齢化と人口減少という社会構造の変化が顕著となっており、高齢化社会であっても交通体系の安全性の向上、そして労働力減少となっても国民経済の生産性を向上させるために自動運転自動車の普及促進の必要にせまられています。

自動運転自動車(ドライバーレス:レベル5)は先ず自動車に求められる基本性能、「安全に、速く、A地点からB地点に移動する」ことを達成するために完全に自律して「走る、曲がる、止まる」という動作をすることが求められます。

自動運転自動車に AI ( Artificial Intelligence =人工知能)は必要条件ですが充分条件ではありません。
例えば現在の自動車の走行性能についてのみ考えても、どんなに優れた運転者だろうが自動車に備わる走行性能を超えた性能を発揮することはできません。
自動車にはそれ以外にも居住性など備えるべき要件が多々あり、そこに求められるノウハウはアルゴリズムだけで抜きん出ることはできません。

自動運転自動車には統合制御系、知覚系、操行系、駆動系、制動系、懸架系、車台系、外装系、内装系そしてこれらの系をモジュール Module として制御データの通信を繋ぐインターフェース Interface が基本性能を維持するために必須となります。
これらの各系とインターフェースはそれぞれ得意分野を有する企業或いは個人によって開発・改良・製造され且つそれらの連携が必要となります。

自動運転自動車を公共の用に供する路線バス、長距離バス、送迎バス、タクシー、ハイヤー、配送トラック、路線トラック、長距離トラックなどに普及させることは勿論ですが、企業、官公庁、個人などの用に供する社用車、公用車、乗用車などにも普及させることが必要です。
それらの用途に対応するためにはドイツのアウトバーンなど高速道路、市街地の様々な道路条件下、重量物積載性能、人の乗車環境の快適性などを満足させるものでなくてはなりません。
更に個人所有車にはその所有者の求める様々な仕様に応えることも欠かせません。

自動運転自動車の基本性能を検証する方法として、閉鎖された走路を使って複数の自動運転自動車を同時に走らせるレースを行えば、気象条件など様々な突発的な事象に対応し衝突を安全に回避できるかを確認でき、継続的にレースを行うことで自動運転自動車の性能向上に資することが期待できます。
自動運転自動車は公正なレースによって、その基本性能を検証し、それを社会に広く公開し、自動運転自動車の性能が社会に認知されたうえで次の段階として開放された公道上での実証実験に進むことが大切だと考えます。
現在、自動車レースはモータースポーツとして国際自動車連盟、日本自動車連盟によって統括されておりますが、自動運転自動車レースはモータースポーツの範疇とはなりません。

以上のことから自動運転自動車によるレースを統括することによって自動運転自動車の安全性、走行性をより確かなものとする技術を実践的に示唆して社会貢献をすることを目的とした組織を発足させることが自動運転自動車を普及させ自動車産業を今後更に興隆させる要件のひとつとなります。

自動運転自動車レース協会は自動運転自動車レースによる社会貢献をしていくために2020年を目途に自動運転自動車グランプリレース開催をすべく準備を進めています。

 


 

「自動運転自動車レース協会 Autonomous Car Racing Association 」は古殿幸市が自動運転自動車レース協会の事務局代表として要綱を策定し、2016年8月30日に発足すると同時に要綱を公開しました。