頸・肩・腰・膝等の痛みを生理学的に考える
1.[ 疑問だらけ! 現状の痛みの治療]
骨関節系の痛みに対する治療法は薬物療法(湿布、飲み薬、注射)、物理療法(電気、温熱、アイシング)、
運動療法、手術、徒手療法といろいろある。
医療は日々進歩しているが、それでも現状は、痛みに苦しむ患者さんがたくさんいる。
多くの医療機関は有効な治療手段を持たぬまま、痛みを訴える患者さんに治療を行っている。
・神経根ブロックしても効かない。
・筋力不足を指摘され、リハビリでトレーニングしたら余計に痛みが強くなった。
・痛み止めを飲み続けて胃をこわした。
・手術は成功したと説明されたが痛みは取れない
という人も多数いる。途方に暮れて痛みは治らないものなんだとあきらめてしまう。
私自身も学校で痛みに関する教育はほとんど受けなかった。
卒後、患者さんに施術しながらも、なぜ痛みはとれないのだろう?
日々疑問は大きくなるが、答えは見つからなかった。
しかし”筋痛症”の痛みの仕組みを知ってから、大部分の筋・関節の痛みは改善することを確信した。
正式には筋筋膜性疼痛症候群(MPS)と呼ばれるが、当院では簡単に筋痛症と表記する。
骨・関節の変形、骨棘や椎間板ヘルニアによる神経圧迫が痛みの原因ではなく、
関節周囲の筋肉に痛みを感じており、その痛みに脳が深く関与しているというものである。
現在の骨関節系の医療の主流は関節の構造の破綻に痛みの原因を求めている。
整体など徒手療法家の多くも同様である。
・飛び出した椎間板が神経を圧迫しているから痛い
・軟骨がすり減ってしまっているから痛い
・骨盤がズレているから痛い
大体このような説明が繰り返され、それが世間一般の痛みの常識とさえなっている。
そして、安静、痛み止め薬(湿布、飲み薬)、手術などの標準的治療を受ける。
それで痛みが消えた人はよい。どんな方法であれ痛みが軽減し、楽になればよい。
しかし、過去の私のように痛みが取れない人も多数いる。
そういう人は視点を変えて仕切りなおすことも一つの選択肢である。
筋痛症の仕組みを知り、痛みと脳の関係を理解すれば日常生活での禁忌事項やセルフケアがわかってくる。
2.[当院の施術方針]
当院では多くの頸、肩、腰、膝痛や手足のしびれは、筋筋膜性疼痛症候群(筋痛症)の症状であると考えています。
これらは生理機能の問題であり、脳を含めた痛覚神経系のトラブルです。
人の体をパソコンに置き換えて考えてみましょう。
パソコンの故障はソフトとハードの故障に大別できる。筋痛症はパソコンのソフトの故障に該当します。
骨折や腫瘍はハードの故障。感染症はコンピュータウィルス感染に例えることができる。
PCのソフトが故障した場合には、ソフトを修復したり再インストールしたりして修理します。
ハード故障の場合は、壊れた部品を修理したり交換して直します。
人の体も同じように、痛み(ソフトの障害)には痛みの治療(ソフトの治療)が必要です。
慢性痛に移行している場合、”痛みのプログラム”が何らかの原因でフリーズして
痛みが継続している状態だと思われます。
脳の”痛みのプログラム”をリセットしてあげると痛みや動きは改善します。
医療機関、整骨院、整体院で痛みの原因は骨、関節が悪い(ハードの異常)と説明を受けませんでしたか?
・軟骨がすり減っているから痛い
・ヘルニアが神経を圧迫しているから痛い
・骨盤がずれているから痛い
・レントゲンやCT検査で骨に異常はありませんので原因はわかりません
上記のような説明を受けたことはありませんか?
これらの説明を受けた患者さんがそう思い込むと、負の暗示となりやすく、痛みは増悪します(心因性疼痛)。
まず、痛みは取れるものであることを信じてください。
レントゲン,CT、MRIには構造の異常は写りますが、ソフトの異常は写りません。
施術者と患者双方が構造の破綻のみにとらわれず、共同で痛みの改善に取り組むことで痛みを軽減することが期待できます。
トリガーポイントブロックで有名な加茂先生のサイトで痛みと筋筋膜性疼痛症候群(MPS) について詳しく解説してあります。
痛みを生理学的(身体のしくみ)に理解することは痛みの治療の第1歩です。
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