光殺菌治療(PDT)

 光を当てると化学反応をおこす物質を「光感受性物質」といいます。そして、光感受性物質のこの性質を利用した治療を「光線力学的療法」といいます。たとえば、レザフィリンという癌に集まる性質を持った光感受性物質を注射し、集まったところで特定の波長の光を当てると活性酸素が発生し、癌細胞をやっつけます。肺がん、胃がん、食道がん、子宮頸がんや、目の加齢黄斑変性などに対する光線力学的療法は保険適用となっています。

 歯科では数年前から欧米を中心に、抗生物質を使わない体に優しい安全な治療法として「光殺菌治療(PDT)」が急速に普及しています。光感受性ジェルを細菌に浸透させて光で殺菌する画期的な治療法です。このように、光線力学的療法のなかでも特に殺菌を目的とするものを光殺菌治療(PDT)といいます。


光殺菌治療(PDT)のメカニズム

(1)患部に注入された光感受性ジェルが細菌の細胞壁や細胞膜に特異的に浸透します。

(2)そこに特定の波長の光が照射されると、光感受性ジェルがエネルギーを受け取り「活性酸素」を大量に発生します。

(3)「活性酸素」が細菌の細胞壁や細胞膜を破壊し、高い殺菌効果を発揮します。

 


光殺菌治療(PDT)の特徴

(1)耐性菌を作らない

抗生物質による治療とは異なり、光殺菌治療(PDT)は耐性菌を作りません。


(2)耐性菌にも効く

光感受性ジェルはあらゆる細菌の細胞壁や細胞膜に浸透します。

そのため、光殺菌治療(PDT)ではすでに耐性化した細菌も殺菌可能です。

(3)痛み、副作用がない

光殺菌治療(PDT)は患部に光感受性ジェルを注入し、LEDやレーザーを照射するだけで、治療中に痛みを伴いません。また、副作用もありませんので繰り返し治療に利用できます。

光殺菌治療(PDT)の適応症

 細菌が引き起こす様々な病変の治療に有効です。

根の治療
歯周病
インプラントの炎症

 その他、虫歯、歯肉炎、口内炎、ヘルペス、真菌などの感染症に効果があります。また、歯周病やインプラントのメンテナンスに使用すると、耐性菌を作ることなく全ての菌を殺菌できるので大変有効です。


 光殺菌治療(PDT)に使用される光感受性物質にはいくつかの種類があり、それぞれ活性化するための光の波長が違います。当院では次の2種類の組み合わせを使用しております。

(1)光感受性物質としてメチレンブルーを使用し、光照射器として赤色レーザーのヒールレーザーを使用する方法。

(2)光感受性物質としてリボフラビン(ビタミンB2)を使用し、光照射器として青い光のフォトサンブルー(デンマークCMSデンタル社製)を使用する方法。

 光殺菌治療は歯科領域では保険外治療となりますが、当院では企業努力により驚くほどの低価格を実現いたしました。


スマートフォン、携帯電話の方はこちらへどうぞ