これからもOM
中古OMガイド
レンズ編
■中古OMガイド/レンズ編
交換レンズはボディに比べて機械的な部分は多くありません。光学レンズの状態をどの様に判断するかが当たり・ハズレにつながります。ボディ同様、そのレンズを入手する目的にもよりますが、ガラスレンズの美しさはOMの精密さをより引き立てるものです。
ズイコーレンズの多くは30年近く前の設計であり、特殊なガラス材を使用したものは少なくオーソドックスなスペックとなっています。しかし、見た目のコンパクトさ以上にズッシリと感じる金属製の鏡胴を精密に工作してあるため、非常に高品質であると言えます。また、普通の光学ガラスを用いているにもかかわらず高い描写力を持つレンズも多く、銘玉と呼ばれるものもあります。
ズイコーレンズのポイント
ズイコーレンズは描写においても外観においてもズイコーらしさがあります。21mmの超広角レンズから200mmの望遠レンズまで49mmのフィルターが使えるのは、他社交換レンズにはありません。ズイコーレンズでフィルター径49mmと同スペックの他社レンズのフィルター径は52mm、または、55mmとなっています。また、プレビュー機構はレンズに着いているため、使用ボディーに関わらずプレビューが可能です。OMはレンズマウント部にシャッターダイヤルがついている関係上、一部のレンズを除いて絞り環は鏡胴先端部に配置されています。
ズイコーレンズの見分け方
ズイコーレンズは、当初、モノコートだったものが、マルチコート化されています。つまり、同一スペックのレンズでも、モノコートのものとマルチコートのものがあります。
『F.ZUIKO 』とか『G.ZUIKO』の様に『ZUIKO』の前にアルファベット表記があるのはモノコート
『MC』表示があるレンズはマルチコート
単に『ZUIKO』と表記されているレンズはマルチコート
銀枠のレンズはモノコートだが、銀枠が省略された後期のレンズは必ずしもマルチコートではない。
【例外】 ズームレンズは、モノコートでも『ZUIKO』の前にアルファベットがつかない。
一般的なチェックポイント
光学系 ▲TOP
かび
レンズのカビは軽微なら、ほとんど描写には影響しないと言われています。レンズの中玉にホコリと見分けがつかないような点状のカビが1〜2箇所あっても問題はありませんが、レンズ面の広い範囲に発生したくもの巣状のカビは、当然写りにも影響します。
カビは、レンズを注意深く観察するとすぐに見分けられるものです。また、軽微なカビならレンズクリーニングをすると除去できますが、ひどくなるとカビは取り除くことができてもカビ跡が残ってしまうことがあります。
くもり
レンズ全体が白っぽく曇った個体があります。二眼レフ時代のズイコーレンズはほとんどのレンズにくもりが発生しているそうですが、ガラス材に問題があるということです。
ハッキリとくもっている場合はすぐにわかりますが、きわめて薄いくもりは見つけにくいものです。レンズを強い光にかざしてのぞくと、レンズ周辺部にうっすらと輪郭が認められます。
拭きキズ
前玉や後玉をクロスなどで強く拭いたり、砂埃などが付着した状態でレンズ面をこすると拭きキズがつきます。これも程度によりますが、なるべくならない方が無難です。また、前玉のキズはあまり写りに影響しませんが、後玉のキズは大きく影響することがありますので、後玉の状態を慎重に確認するようにします。
バルサム切れ(バル切れ)
レンズの張り合わせ面には、「バルサム」という樹脂性の接着剤が使われています。このバルサムが経年変化で劣化すると「バルサム切れ」「バル切れ」が起きます。これも軽微な場合視認しにくいのですが、いろいろな角度や光線条件でレンズを見ると確認できます。
コーティング焼け
モノ・コート、マルチコートにかかわらず、レンズのコーティングが劣化している状態です。コーティング面にムラが認められ日に焼けたように見えたり、粒状の模様が見えたりします。
ホコリの混入
レンズは完全に密閉されているわけではなく、絞りやヘリコイドなどの可動部分を介して外気が出入りしています。そのため、鏡胴内にホコリが入り込みますので、僅かなホコリの混入は仕方のないものでしょう。しかし、ホコリの混入が多い個体は、使用状況や保管状況があまり良くなかったと思われます。
絞り・ピントリング ▲TOP
絞り環
ズイコーレンズは、1段ずつクリックがありますので、絞り環を動かしてクリック感をチェックします。クリック感が弱いと使用頻度が高いレンズであると推測できます。すぐに絞り不良とは決められませんが、プレビューボタンを押しながら絞り環を動かして、絞りの作動状況を確認します。ちなみに、クリックとクリックの間の絞り(中間絞り)も使用できます。
逆に、絞り環が固く、途中で引っかかる個体もあります。このような症状のレンズは、内部の部品の欠落や磨耗などが考えられますので、明らかに絞り不良と言えます。
絞り羽根
レンズをボディーに装着していない状態では、絞り羽根は開放の位置にあります。絞り環を最小絞りの位置にしてプレビューボタンを押したり、離したりして、絞り羽根の動きを見ます。絞り羽根の戻りが遅い(「絞り羽根が粘っている」と言われます)場合、油の固着か油切れが考えられます。
絞り羽根の表面に油が付着していないか、キズがないか確認します。
プレビューボタンの動きも確認します。途中でひっかかったり、戻らなくなったり、実際に絞り羽根が動くかチェックします。レンズを分解して、内部の連結をちゃんとしていないと難が出ます。
ピントリング
ピントリングを回してみてスムーズに動くか確認します。適度な重さの場合は問題ないのですが、「重すぎる/固い」場合、ヘリコイドのグリースの固着や歪みが疑われます。逆に、「軽すぎる/スカスカ」の場合、グリース切れが考えられ、その結果、ヘリコイドの溝が磨耗している可能性があります。レンズのマウント部を押さえて、レンズの先端部を動かしガタがないか入念にチェックします。
ピントリングの周りにはゴムのローレットが巻かれていますが、経年変化により接着剤がきかなくなり、このローレットのみが動くものもありますので、この点もチェックします。
外観 ▲TOP
レンズ先端部分(フィルター取り付け部)
レンズをぶつけたり落下すると、先端部分が歪む場合があります。それにより、フィルターが取り付けられないものもありますが、それよりも全体が歪んでいる可能性が高いと思われます。
内蔵フード
ほとんどの望遠レンズにはフードが内蔵されています。フード外観のキズや塗装のハゲは、写りに影響しませんが、内側の塗装が剥げていると写りに影響することがあります。
フードを所定の位置にするとロックされますが、このロックがゆるくなっているものもあります。
塗装の剥げ
絞り環は塗装が剥げやすく、下地が出ている固体も多いです。見た目の問題や使用状況の目安として、全体のくたびれ具合を点検します。
マウント
マウント面の磨耗状況を見ます。レンズの着脱により多少のキズはつくものですが、明らかに磨耗している、歪んでいる、大きなキズがある場合は、難ありです。
バヨネットの爪が破損していたり、変形していないか確認します。
レンズ自体について上記のポイントは最低限点検しましよう。
ボディーに装着して「絞り値伝達レバー」が正しく絞り値を伝達するか、シャッターを切ると「絞込みレバー」により絞りが作動するか、ピントは合うか、「レンズ着脱ボタン」のロックは利くか点検しましょう。
『偏芯』は、実測するか実際撮影してみないと分からないと思いますが、ファインダー上で、ある一部分のピントが合わないことがわかる場合もあります。
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