タイトル

初めてのお使い

出題者

Hinano

捨てられた子犬

男の子

優しい野良猫

5歳の男の子

暖かい家庭


本当に一人で大丈夫?心配そうなお母さんです。
「だいじょうヴイ」ひなはおどけて答えました。
だってもうすぐ中学生なんだよ。おじいちゃんの住んでる京都まで一人で行くんです。
町までバスに乗って、それから電車に乗って、それから・・お母さんはどこまでも心配そうです。
「さー出発だ」かばんをしょってひなは勢い良く走り出しました。

ひなの住んでる家からおじいちゃんの家までバスと電車に乗って5時間もかかるんです。
お日様がにこにこ笑いながらひな頑張ってって言ってるよ。
さー、町に着いた。バスから降りたひなはとぼとぼ歩いている
男の子に気付きました。
ちっちゃな子犬を抱いています。なんとなく気になって「こんんちは」って声をかけました。
「どうしたの?」「
この子犬捨てられていたんだ、でもお母さんは飼ってはいけないって」
「そうか、お姉ちゃんが一緒にお願いしてあげる」ひなはおじいちゃんちに行くの、少しのばす事にしました。困った人をほっとけない、ひなは優しいんだね。
「君はなんて名前?」「勇気、
5つ」片手で犬を抱きながら男の子は、ちっちゃな手を広げました。「そうか、良い名前だね。一緒に勇気を出してお母さんに頼もう」
勇気君という名前を聞いて、ひなは成功しそうな気がしました。

「おばちゃん、お願い。勇気君きっと可愛がると思うよ」ひなは一生懸命頼みました。
「うーん、だってこの子この前も野良猫を拾ってきたの」ひなと勇気君が頼むのでお母さんも困っています。この前まで
野良猫だった赤ちゃん猫が優しい顔でお母さんに「にゃ〜ん」って鳴きました。「もう仕方がないね。本当に可愛がるんだよ」
「勇気君、良かったね」ひなはうれしくなって握手をしました。
「うん」勇気君もうれしそうです。

遅くなっちゃった。いつのまにか夜空には
一番星が輝いています。
もうすぐおじいちゃんの家です。「おじいちゃん」ひなは駆け出しました。
おじいちゃんちのドアを開けると、
暖かいお家の光が外にいっぱいこぼれてきました。
「良く来たね」「わ〜い」ひなはおじいちゃんの大きな胸に飛び込みました。

いっぱい、いっぱいの経験をしてひなは一日で大人になったような気がしました。