タイトル

メール配達は自転車に乗って

出題者

Yuka.U

リボン

Eメール

自転車

うさぎ


ゆかちゃんは小学校1年生、大きな町の端っこにある小学校に通っています。
大きな団地が次々出来て、子供がたっくさんいるんです。
学校の通学時間は、道路が子供で一杯になるんです。
先生は、「横にならんで歩いて道路を塞いだらいけないよ」
って言うんだけど皆で話しをしながら歩くほうが楽しいもんね。

今日も仲良しのみはるちゃんやみちこちゃんとわいわい言いながら家に向かって帰ります。
「うちのお姉ちゃんがEメールというのを始めたんだよ」みちこちゃんが言いました。
「Eメールってなに?」二人で同時に聞きました。
「お手紙を出すのに、葉書を使わずにパソコンを使うんだって」
二人も町の電気屋さんでパソコンは見た事があるので、「ふ−ん」と感心しました。
でも、3人とも郵便ポストでもないのにどうしてパソコンで手紙が送れるか不思議でなりませんでした。「外国のお友達と
Eメールでお話するんだって」みちこちゃんが、ますます難しい話をします。今度はお話か?三人の頭の中には電話機のついた郵便ポストが浮かんだり、消えたりしました。

その夜、ゆかちゃんは不思議な夢を見ました。
ゆかちゃんが
自転車に乗っています。その自転車には大きなリボンが付いています。
ゆかちゃんが自転車を漕ぎ出すと、ふわっとお空に浮かびました。
これは調子が良い、子供達が道路一杯に広がって歩いているのですが、
全然じゃまになりません。どんどん、どんどんお空に上って行って
何時の間にか
の中に入ってしまいました。「どれどれ、一休み」ゆかちゃんは自転車を漕ぐのをやめて、雲の上に乗りました。「これは良い調子」雲さんがゆかちゃんの自転車を乗せて、すいすい進んで行きます。

「あ、あの家だ」屋根にゆかちゃんの自転車についているリボンと同じ
リボンのついた一軒のお家が見えてきました。ヒューッツ、ゆかちゃんは雲から自転車を漕ぎ出すと、
その家に向かって一直線に進みました。
「こんにちは」ゆかちゃんは玄関のドアをノックして言いました。
家の中では暖炉の火が赤々と燃えてとっても暖かそうです。
「こんにちは」もう一回大きな声で言うと、中から「誰だい?」と言って、おばあさんが出てきました。「私はゆかよ。手紙を持ってきたの」可愛いね、中にお入りなさい。
そういって、ゆかちゃんの手を引っ張って中に入れてしまいました。
ざらっとした手の感触、「おばあちゃん?」
「早く手紙をおくれ」おばあちゃんにせかされて、手紙を差し出すと、おばあさんはむしゃむしゃと手紙を食べてしまいました。「だめ〜〜、なんで食べちゃうの」ゆかちゃんが言うと、
おばあさんがにぃーと笑ってふりかえりました。おばあさんは、年取った
うさぎの顔をしてました。

「きゃっ」ゆかちゃんは驚いて駆け出しました。「いけない、自転車をわすれちゃった」
抜き足、差し足、忍び足 ゆかちゃんはそっとおばあさんの家をのぞいてみました。
おばあちゃんは、後を向いて何かしています。
今のうち、そう思って自転車に飛び乗ったゆかちゃんは一生懸命自転車を漕ぎました。自転車はどんどんスピードを上げますが、おばあさんもぴょんぴょん跳ねながらどんどん追いかけてきます。「きゃー 捕まっちゃう。」

「どうしたの、大きな声を出して」お母さんが不思議そうな顔をして、ゆかちゃんをおこしました。
「なーんだ、夢だったんだ」ゆかちゃんは、ほっとして顔をなぜました。
でもEメールを運ぶ時は、やっぱり空を飛んで行くのかな?」
また、新しい疑問が出てきて小さくフーとため息をつきました。