タイトル

おとうさんが帰ってきたよ

出題者

Yuki.K

コーヒー

カレンダー

時計

辞書


ゆきちゃんは、今朝お日様より早く起きました。
何日も前から、良い天気になるようにお祈りしてたんです。
お日様が元気良くお空に上がって、今日は素晴らしいお天気です。
お祈りが効いて良かったね、ゆきちゃん。

「お母さん、早く 早く」ゆきちゃんは、壁にかかっている
時計を何度も見ながら、お母さんに
お願いしました。お母さんも朝早く起きてお弁当を準備しています。
「お母さんも行けたら良いんだけどね。お仕事を休めないから」
お母さんはそう言いながら、ゆきちゃんにお弁当を渡してくれました。
「大丈夫だよ。バスが行っちゃうといけないから、ゆきはもう行くよ」
そう言って、ゆきちゃんは勢い良く外へ駆け出しました。

今日は待ちに待ったお父さんが帰って来る日です。
毎日、赤く丸で印をつけた
カレンダーを眺めて待ってたんだもんね。ゆきちゃん。

るんるんるん。「お父ちゃんが帰って来るんだ」道で会った隣のポチにも教えてあげました。
急げ 急げ 早くしないとバスが行っちゃうぞ。

「お嬢ちゃん、おひとり?隣に座っても良いかね?」おばあちゃんがバスに乗ってきました。
「そうだよ。お父ちゃんを迎えに行くんだ」ゆきちゃんは言いました。
「偉いね。じゃー、座らせてもらおうか。よっこらしょ」
「お父ちゃんは、お船に乗って遠くの国に行ってたんだよ」
「そうかい。それじゃ久しぶりに会えるんだ。良かったね」
「そうなの。今年のお正月は居なかったの。」

窓の外に
が見えて来ました。お船がたくさんいます。
お父さんのお船が分かるかな ゆきちゃん。のら猫がまわりをうかがいながら、のんびり歩いています。遠くでは大きな船がボーっと汽笛を鳴らせています。今日は本当に良い天気です。
いました、いました。お父さんのお船です。
この前、
辞書で調べたAURORAって書かれたお船が泊まっていました。
「わーい」お父さんだ。ちょっと、おひげの濃いお父さんもいました。
「お父さーん」ゆきちゃんは手を大きくふりながら駆け出しました。
「やー、ゆき。迎えに来てくれたんだ。大きくなったね」
お父さんは外国の人みたいに両手を大きく広げて迎えてくれました。
勢い良くお父さんの胸に飛び込んだら、海の匂いがしました。やっぱりお父さんは大きいや。

「どれどれ、ゆきにはお土産があったぞ」
お父さんが大きなバッグの中を探しています。「これだ、これだ」
「有難う。早く見せて。」ゆきちゃんは言いましたが「せっかく日本に帰ってきたんだ。まず、おいしい
コーヒーを飲みたいな」お父さんはちょっとゆきちゃんをじらしました。
お父さんに会えたんだから、少しくらいは待てるよねゆきちゃん。

それから二人で港の近くの喫茶店に行きました。
「ゆきはジュースとケーキで良いかな?」お父さんが聞きました。
こんな日が毎日続くと良いね、ゆきちゃん。今日からしばらくは、お父さんと一緒です。

「お母さんが待ってるよ。コーヒーを飲んだら、お家に帰ろうね、お父さん」
ゆきちゃんはお父さんに言いました。

窓の外で汽笛の音がまた聞こえました。「ボーツ」