with Nikon F6








 ■ フジ・リアラエース


REALA ACE パッケージ 一般用カラーネガでは、ISO400(富士フイルムのPREMIUM 400。コダックだとSuper Goldではなく400UCの方がいい)がベストの画質で、それより高画質を求めようとすると、値段の高い高級ISO100ネガを買う必要がある。高級ISO100ネガは種類が非常に限られていて、富士フイルムだとフジカラー・リアラエースがそれに当たる。

 このフィルムは軟調だ、いや硬調だとさまざまに言われているが、私が使ってみたところ、そのどちらでもなく、高次元でバランスのとれたフィルムだという印象を受けた。超微粒子を求める人にも向いているし、発色の華やかなフィルムを必要とする人にも向いている。

 発色が「華やか」という点が重要だ。普通の高彩度フィルムは、発色が鮮やかになる分、色が重々しくなりがちで、デジタル写真も彩度を上げると同じ問題が生じる。だがリアラエースは、彩度が高いのに色が重くない。ちょうど、ビューワーでリバーサルフィルムを見るような感じだ。普通の人にもわかりやすく言うと、新緑のように生命力あふれる色と言うべきか。リアラエースを使うと、富士フイルム社の理想とする色がどういうものか、わかるような気がする。

 生命力あふれる色というわけで、リアラエースは風景写真に向いていると思うが、家族写真にもどしどし使ってみたいフィルムだ。皆さんの家にある写真で、アルバムに貼られて何回も見られ、一番大切に保管されている写真は、実は家族写真のはずだ。そういう大事な写真にこそ、高価で高画質なフィルムを使うという考え方もあるだろう。高価とは言っても、フジの常用フィルムPREMIUM 400が値上がりして同じくらいの値段になったため、今やリアラエースは性能に比して非常に割安になった。見つけたら買わなければ損だとも言える。人物の肌も、実物より滑らかに写る。ISO100の低感度なので、ストロボや三脚が必要になり、室内ノーストロボ手持ち撮影派の私には使いづらいが、宗旨を曲げても使いたくなるフィルムだ。ネガフィルムにしては露出がシビアだが、F6の3D-RGBマルチパターン測光なら無問題だろう。最近のデジタル用の超高解像度レンズで使っても、破綻をきたさない点も特筆すべきポイントと言える。

 しかし残念なことに、富士フイルムは、最も富士フイルムらしいフィルム・リアラエースを製造終了にしてしまった。この分では、今後は富士フイルムの製品を買うより、同社の株を買う方がオススメと言わざるをえないようだ。

Nikon F6/70-180mmマイクロ(180mm)/Aモード(F5.6、1/13秒)/REALA ACE

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(2012.6.4加筆)