背振・金山北面の渓谷(東部)
■背振・金山主稜線北東面の渓谷
脊振〜金山主稜線は福岡県と佐賀県の県境に沿って東西に蛇行しながら伸びる快適な縦走路である。佐賀県側(南面)は佐賀平野からなだらかに高度をあげ稜線に
至る緩斜面なのに対し、福岡県側(北面)は比較的急峻で多くの渓谷も発達、主に北面の谷が沢登りの対象となっているようだ。
大区分すると稜線の東側、車谷や板屋谷など脊振山頂付近から唐人の舞付近に突き上げるの源流域は、上流になる程谷筋が広くなりブナを始めとする見事な
原生林帯が広がる快適な沢詰めで、時折驚くような大木が沢沿いにひっそりと起立している。稜線近くには若干の笹薮があるものの背が低く然程苦労するヤブコギも
なく稜線に達する事が多い。背振〜金山間の沢詰めでは最も魅力的な源流域ではないだろうか。
稜線の中間地点は、唐人の舞から徐々に高度を落し小富士ピークから北に伸びる最後の支尾根を跨いで椎原峠へと下る。この小富士ピークからの支尾根が車谷と
車谷の支谷・椎原谷を分ける分岐尾根となる。車谷の全体は脊振山頂から北西に伸びる尾根と、椎原峠を越えて鬼ヶ鼻岩の東面までの間に広がるこの界隈最大の
流域面積を誇る谷なのである。
鬼ヶ鼻〜猟師岩界隈の稜線付近には大規模な岩壁が発達している箇所が点在し、唐人の舞付近から鬼ヶ鼻岩方面を眺めると大規模な露岩帯が垣間見える。
昨今はこの岩場もクライミングエリアとして開発・整備されている。このエリアは 『鹿児島黒稜会』 米澤氏のご尽力が大きく、福岡市近郊の岩場としては貴重なエリアでは
ないだろうか。なるほどこの付近の尾根筋には岩場が多く、沢詰めの際に大規模な岩盤に突き当たる事もしばしばある。このような岩稜帯を好む石楠花は、相性の良いブナと
共栄し、春にはちらほら混じるマンサクも黄色を発色する。この付近の沢筋は中間地点に藪がうるさい場所が多いように感じるが源流域は空間も開けるものの、車谷の
それとは違い笹薮は殆んど見られない。しかしこの植生も小爪峠を境に金山方面に向かうとまた笹の楽園が広がるのだ。

■各谷の特徴
| 板 屋 谷 | 車谷・左股 | 車谷本谷・左沢 | 車谷本谷 | 車谷本谷・右沢 | 車谷・右股 | 小富士谷 |
| 椎 原 谷 | 椎原谷・右股 | 鬼ヶ鼻谷 | 小爪谷・左股 | 小爪谷本谷 | 小爪谷・右股 |
背振・金山北面の渓谷(西部)
主稜線上の西側、金山に近くなると笹薮が広がるブナ林が縦走路上でも目立つが、このブナと笹の自生箇所に抜け出す谷は実に良い。特に金山谷左股の各支谷は、
広い樹間の原生林を浅い笹の林床が覆い、稜線まで飽きる事の無い森林逍遥が期待できる。しかし金山山頂直下に突き上げる谷には谷を覆う藪がうるさい箇所も多い。
新飼川源流や金山谷右股右沢などはその例かもしれない。金山の西側は三瀬峠に向けて幾つかの小ピークを越えながら徐々に高度を下げる。この斜面に西の外れ
とも言える滝川谷が大きく伸びている。この滝川谷こそ金山谷と双璧を成す沢登りのメッカであろう。滝川谷本谷は沢詰めもスッキリしていて程よく登山道に合流する。
三瀬峠寄りの右股も味わい深そうな面構えだ。

■各谷の特徴 (工事中)
| 広 滝 谷 | 金山谷・左股 | 金山谷左股・右沢 | 金山谷本谷 | 新 飼 川 |
| 滝 川 谷 | 滝川谷・右股 | 野 河 内 渓 谷 |
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