星仲間の一人が米国出張した際に星関係の本を買ってきました。
何冊か貸して頂いて眺めましたが、なかかなよい内容なのでご紹介します。
但し、私の英語力は全くあてになりません。何が書いているのか、おぼろげな
がら"推測"できるといったレベルです。その点ご了承下さい。

Nebulae
著者:Steven R.Coe (本文中ではSteve Coeと表記されています

S&T誌7月号の新刊案内にも紹介されていました。(>Pさん、最新刊だった
のですね。ありがとうございます)
The Night Sky Obeserver's Guide でもおなじみの(?)Steve Coe氏による
散光星雲、惑星状星雲のガイドブックです。南天もカバーされてます。
正確に数えたわけではありませんが、100個以上の天体が詳細に解説され
てます。私は気に入りました。おすすめです。
以下は私の個人的感想です。
魔女の横顔(IC2118)が見えるそうです!ナローバンドフィルタは効果なしと
の事、反射星雲ですからね。次の冬が楽しみです。
クリスマスツリーのコーン星雲も見えそうです。UHC買わなくては。
NGC7000が肉眼で見えるという常識(?)を氏は疑っているとの事。
私も同感です!!!よかった、そう思っているのは私だけではなかったんです
ね(私の印象では、肉眼で見えているのは、V字状に広がった暗黒星雲で切り
取られた天の川の一部であって、ガスが放つ光芒ではないように思えます)。
また、観測時に注意する事項として、毒へび、毒ぐもに加え、スカンクの存在が
指摘されています。思わず笑ってしまいましたが”これは笑い事ではない”とも書
かれています。みなさん苦労されているようです。

The Caldwell Objects
著者:Stephen James O'Meara

The Messier Objects(こちらは日本語版が出版されてます)のCaldwellカタ
ログ版です。基本的にはThe Messier Objectsとよく似た構成ですが、個々の
星雲について天文学的な解説がより充実していてメシエ版よりも興味深く読め
ます。常人には不可能なレベルの観察が満載ですごいです。これはネガティブ
な意味ではありません。見えたか見えないかその限界に分け入って成果を引き
出しているのは文面から十分理解できます。
しかし、IC1613(C51)が10cmで見えるとは!! O'Mera氏でも相当苦労したみ
たいですが。あと、NGC6231を彗星に見たてるのは面白いですね。


この際、国内で出版された本も紹介します。


シリーズ現代の天文学5 銀河II−銀河系−
日本評論社

全17巻からなる現代の天文学シリーズの第2回配本分です。発行日は2007年4
月25日になってますのでまだシリーズは始まったばかりのようです。腰巻による
と日本天文学会が総力を結集した100周年記念出版だそうです。
数式も頻出しますし、かなりアカデミックな内容なので私のような一般人には十
分理解できません。それでも話の展開にはついていけるような配慮がなされてい
ますので、その点は心配なく。
述べられているのは天の川銀河の構造、ローカルグループメンバーの詳細、矮
小銀河の詳細、密度波理論の詳細など、私の個人的興味にぴったり一致してい
ます。この分野の一般向け著書として貴重です。値段も\2500と、この手の本と
しては安い方だと思います。

銀河の育ち方
著者:谷口義明
地人書館

2002年に出版された本です。内容は最新の銀河成長に関する研究成果を紹介す
るものです。一般向けの本なので数式は出てきませんし、柔らかい表現が使われ
いますが内容は高度です。
私は昔から銀河の渦巻きについて興味がありました。この本を最初読んだ時、銀
河は静かに自発的に渦巻き構造を成長させるものだと思っていました。たまに密
度の高い所で衝突が起きて巨大楕円銀河がうまれるくらいと。
この本によると多数の小型の銀河が合体しながらボトムアップ的に形成されたのが
我々の銀河系のようです。その過程できれいな渦が出来あがるようです。
最初に読んだ時は違和感を覚えたものですが、最近、読み返してみると私の感覚
がやっと追い付いたようです。すんなりと読むことが出来ました。
前述のシリーズ現代の天文学4 銀河I−銀河と銀河団−(続刊)にも期待したいとこ
ろです。

日経サイエンス 2007年7月号
スターストリーム/天の川がのみ込んだ小銀河の痕跡、という記事が載っていまし
た。これも銀河形成にからんで興味深い内容です。ちょうど前述の”銀河の育ち方”
を読み返している時にこの記事を読みましたので、私にとってインパクト大です。
天文とは関係ありませんが、狂犬病から回復した事例の記事も興味深いです。



Pさんから貸してもらったのをきっかけに久しぶりに洋書を注文してみました。先ほど
やっと届きましたのでゆっくり眺めることとします。これが一番楽しい時。
日本語で書かれたこの手の本を読んでみたいですねぇ。