生活習慣病は数年前まで成人病と呼ばれていましたが、発病の原因が日常生活の様々な部分に潜んでいるため、このように呼ばれるようになりました。

成人病は中高年しかかからないというイメージがありましたが、生活習慣病は子供のころから注意しなければ発症してしまう可能性を秘めています。

下記でご紹介する高脂血症・糖尿病・高血圧はもちろんのこと、悪性腫瘍・肝臓病・骨粗しょう症なども生活習慣病に入ります。
  
 
 
 
 
   
 
 
 
高血圧は日本で最も患者数の多い生活習慣病です。
実際、日本では50歳以上の3〜4人に1人が高血圧と診断されています。

高血圧を放っておくと、全身の動脈硬化を促進させ、特に脳血管や心臓、腎臓などに障害を発生させる引き金となります。
現在、心疾患と脳血管疾患は日本の死亡原因の2位、3位を占めていることを考えると、高血圧がいかに死を招く怖い病気であるかおわかりいただけると思います。

■ 二次性高血圧 ■

二次性高血圧は腎臓の異常、心臓や血管の異常、内分泌系の異常などが原因です。
その原因となっている病気をきちんと治療すれば血圧も下がっていきます。
ただ、発見が遅れたりすると本能性高血圧よりも悪い経過をたどることもあります。

■ 本能性高血圧 ■

本能性高血圧は原因のわからない高血圧ですが、日本人の場合、原因のわかっている二次性高血圧に比べて圧倒的に数が多く、その割合は高血圧の約90%ほどにもなります。
  
 
   
  高血圧の定義や分類方法は様々ありますが、日本高血圧学界の診断と分類では収縮期血圧が140mmHg、拡張期血圧が90mmHg以上が高血圧と診断されます。
 
 
 
心臓病のひとつ。
心臓に血液を送る血管が狭くなり、心筋に血液が十分に供給されないため、一時的に心臓の働きが滞り、胸痛をともなう発作がおこる病気です。
発症には高血圧や高脂血症などが密接に関わっているため、生活習慣の改善が予防に繋がります。

■ 心臓が動く仕組みと狭心症 ■

ポンプのように、私たちの体全体に血液を送り込む心臓。この心臓の働きは心臓の表面を流れる動脈(冠動脈)によって保たれています。つまり、冠動脈が心臓の筋肉(心筋)に酸素と栄養を供給するため心臓は動きます。
では、冠動脈が狭くなり、一時的に十分な血液が流れなくなるとどうなるでしょう?
心筋は血液が足りない虚血状態となり、心臓がきちんと動かなくなってしまいます。その結果締め付けられる様な胸痛が起こります。
これが「狭心症」です。

 
 
 
脳の血管が詰まったり破れたりすることで、脳がダメージを受け、そのために意識を失う、片方の手足が麻痺する、ろれつが回らなくなるなどの症状が突然起きる病気です。
発症には高血圧や脂質異常症、糖尿病、不整脈などが密接に関わってきます。

脳卒中は何の前触れも泣く起こることが多いと言われています。
しかし、発作が起こるずいぶん前から脳の血管は少しずつ痛めつけれているのです。その大きな原因となるのが生活習慣病です。

脳卒中は日本人の死亡原因第3位です。
また、脳梗塞による死亡者数は横ばいか増加傾向にあり、1970年代半ばから脳出血による死亡者数を上回っています。

■ 脳梗塞 ■

動脈硬化性疾患(大血管障害)により血管が詰まるもの

■ 脳出血 ■

脳の内部で細かく枝分かれした最小動脈が破れるもの

■ くも膜下出血 ■

脳の表面に出血が広がるもの

 
 
脂質異常症とは、血液中のLDLコレステロールや中性脂肪(トリグリセライド)が過剰になっている状態もしくはHDLコレステロールが少ない状態のことを言います。
そのままにしておくと動脈硬化を引き起こし、日本人の死因の上位を占める脳卒中や心筋梗塞といった死に至る病気の原因となってしまいます。

■ 脂質異常症の診断基準(空腹時採血) ■

高LDLコレステロール血症 LDLコレステロール(LDL-C)≧140mg/dL
低HDLコレステロール血症  HDLコレステロール(HDL-C)<40mg/dL 
高トリグリセライド血症  トリグリセライド≧150mg/dL 


■ 動脈硬化との関係 ■

動脈硬化とは動脈の血管壁にコレステロールを運搬するレムナントリボ蛋白やLDLなどがくっついて、血管の内腔が狭くなった状態のことで、健康な人でも加齢とともに徐々に進行することがわかっています。
脂質異常症になると動脈硬化が通常より早く進むため、様々な病気を引き起こしてしまいます。
コレステロールを運搬するレムナントリボ蛋白やLDLなどが血液中で過剰になると血管壁にくっつき、脂質プラークと呼ばれる塊ができます。動脈硬化が進行すると脂質プラークが短期間で作られるため、破れやすい病巣ができます。
脂質プラークが破れたところに血栓ができて血管が詰まると、血液が詰まるとその先へ流れなくなります。これを「梗塞」といい、心臓の血管が詰まると「心筋梗塞」、脳の血管が詰まると「脳梗塞」になります。



 
 
煙草を吸うと、ニコチンが数秒で脳に達し、快感を生じさせる物質(ドーパミン)が放出されます。ドーパミンが放出されると喫煙者は快感を味わいます。
同時にまたもう一度煙草を吸いたいとという欲求が生じます。その結果、次の1本を吸って再び快感を得ても、次の1本が欲しくなるという悪循環に陥ります。
この状態がニコチン依存症です。

風邪を意志の力で治せないのと同じように、病気であるニコチン依存症を意志の力だけで治すことは難しいのです。
最近では禁煙治療が健康保険などで受けられるようになるなど、ニコチン依存症を治すための環境が整いつつあります。

禁煙しようと思われる方はお気軽にご相談ください。

■ 禁煙のメリット ■

「長年吸ってきて肺は真っ黒だろうから、今更禁煙しても無駄だ」と思っていませんか?
そんなことはありません。
禁煙は始めたら短期間のうちに効果を実感できる、楽しい作業ともいえます。
たとえば、肺の機能は禁煙を始めて2週間〜3ヶ月で回復がみられます。咳や息切れも、1〜9ヶ月で改善されます。また、継続すると様々な疾患のリスクが吸わない人に近づいていきます。
禁煙に遅すぎることはありません。

金銭面でも1日1箱吸われる方は1年間で約11万円浮く計算になります。

■ 健康保険で受けられる禁煙治療 ■

2006年より禁煙治療に健康保険が適用され、患者さんの負担も軽くなりました。
禁煙治療を健康保険などで受けるには一定の要件があり、1回目の診察で医師が確認します。要件を満たさない場合でも自由診療で禁煙治療を受けることが出来ます。

 ニコチン依存症判定テスト(TDSテスト)
 @ 自分が吸うつもりよりも、ずっと多くタバコを吸ってしまうことがある。 
 A 禁煙や本数を減らそうと試みて、できなかったことがある。 
 B 禁煙したり本数を減らそうとした時に、タバコが欲しくて欲しくてたまらなくなることがある。 
 C 禁煙したり本数を減らした時に次のどれかの症状がある
(イライラ、神経痛、落ち着きが無い、集中しにくい、憂鬱、頭痛、眠気、胃のむかつき、脈が遅い、手の振るえ、食欲または体重増加)
 
 D Cで伺った症状を消すために、またタバコを吸い始めた。 
 E 重い病気にかかった時に、タバコはよくないとわかっているのに吸うことがあった。 
 F タバコのために自分に健康問題が起きているとわかっていても、吸うことがある。
 G タバコのために自分に精神的問題※が起きているとわかっていても、吸うことがある。 
 H 自分はタバコに依存していると感じることがある。 
 I タバコが吸えないような仕事や付き合いを避けることが何度かある。 
 

@上記TDS診断で5点以上の方
A1日の喫煙本数×喫煙年数が200以上
B1ヶ月以内に禁煙したいと思っている。
C医師から受けた禁煙治療の説明に同意
 
 
 
睡眠時無呼吸症候群(SAS)とは、文字通り睡眠中に呼吸が止まり、それによって日常生活に様々な障害を引き起こす疾患です。

SASの重症度はAHI(Apnea Hypopnea Index)=無呼吸低呼吸指数で表し、一晩の睡眠を通して、1時間あたりの無呼吸や、低呼吸(呼吸が浅くなる状態)の頻度をもとに診断しています。このAHIが5回以上認められ、日中の眠気などの自覚症状がある場合、SASと診断されます。AHIが5〜15回が軽症、15〜30回が中等症、30回以上が重症とされています。

SASの多くは空気の通り道(気道)が塞がる又は狭くなることによって起こる「閉鎖型睡眠時無呼吸症候群」です。

■ 気道が狭くなる原因 ■

健常人であっても仰向けで寝ると重力により、舌や軟口蓋が気道を狭くしています。
また睡眠という状態では、筋の緊張も緩んでしまいます。
@筋力の低下(加齢) 
A舌が重い(肥満) 
B顎が後退している扁桃肥大がある、軟口蓋が長い(形態的問題)
といったことでも気道が狭くなったり、塞がってしまいます。また、
C口呼吸
になっていると舌は落ち込みやすくなります。

■ CPAP(治療)とは・・ ■

CPAPとは持続陽圧呼吸療法で睡眠時無呼吸低呼吸症候群、特に閉塞型の治療として第一に選択される呼吸療法です。

■ CPAP療法の効果 ■

CPAP療法は、鼻より空気を送り、閉塞した上気道を押し広げることによって睡眠時の無呼吸をなくし、酸素不足を解消することが出来ると言われています。また、睡眠の質を向上させることが出来ます。

睡眠時無呼吸低呼吸症候群が招く高血圧症や狭心症、心筋梗塞といった循環器の病気など、合併症を予防することもできると言われています。現在ではCPAP療法は、中等症以上の閉塞型無呼吸症候群に対する治療の第一選択として使用されています。
 
 
 
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