《泰勝寺『四つ廟』》

 細川家の戦国初代、『細川藤孝』こと『幽斎』。
『幽斎』とは、
 学者の母方祖父清原家は、吉田兼好の血筋で故事礼式に明るい。その薫陶を受けている。古今和歌集、源氏物語の難解な、その奥義を皆伝された武人兼学者。
 その『細川藤孝』ご夫妻の墓2基がある。
 戦国細川二代目『細川忠興』こと『三斎』。信長の小姓を務めたイケメンで、天下布武の気概を移植された武将。『千の利休七哲人の筆頭』でもある。
 忠興公の正室ガラシャ夫人。桃山期一の美傾で、数奇な定めにゆれるヒロイン。愛され過ぎた妻の定め。キリシタンに帰依した定め。明智光秀の娘という定めも悲しい。運命に弄ばれる、美し過ぎた奥方。

 合わせて四基の墓が、立派な廟舎の中に『四つ廟』として安置されています。細川家の菩提を弔う寺として、京都長岡、丹波、小倉、八代と旅して、熊本、立田山の麓にたどり着きました。

 京都から高僧、大淵和尚を招来しました。二代目住職は春山和尚で、武蔵との親交が深く、葬儀の際に、武蔵の骸に引導を渡したとされています。熊本大学北側の泰勝寺へ通じる道脇に『引導石』の旧跡がある。庭内には、『四つ廟』のさらに奥の山際墓所に『大淵和尚』、『春山和尚』の墓と伴に、『武蔵供養塔』がある。


 肥後細川初代とは、細川忠利公の事。戦国細川家に換算すると、3代目。  初代細川藤孝は、足利一門の三淵晴員の子として、(実質は、12代将軍義晴を父とし、清原家から下女奉公した母との非嫡出子)管領家の細川家へ養子に入りました。  『細川』と言う名跡は、血縁家門の途絶えた”名門の姓”で、鎌倉、室町時代は家老職を賜る名跡で、つまりは、下女奉公の生んだ将軍の胤に、『細川』の名高い姓を継がせて、次代の将軍補佐として格を整えた。細川藤高公の母の実家は清原家で,代々学者の家系。京都吉田神社(吉田兼好につながる)系統の長岡神社神主の家系。 13代将軍義輝に仕え(兄の政治補佐)、武術と軍学を学び、兄をリードする責を負わされます。



上に戻る

《立田自然公園の庭園》

泰勝寺の嵯峨野を思わす竹林


 水前寺公園『成趣園』と同じく、臨済宗の寺に付属した茶室「仰松軒」があり、千利休の七哲人の筆頭である忠興(三斎)公が愛用したとされる、茶室を大正期に復元して、菩提寺の庭園と一体化させた。
『茶』の道が発展したのは、千利休が、戦闘による問題解決ではなく、話し合いによる問題解決の道を探った事からです。信長も積極的に『茶』を取り入れ、武張った戦国武将に社交術を習わせ、『戦さ』以外の『友誼親交』による問題解決の道も学ばせた。一番の理解実践者は豊臣秀吉という事になる。為に『茶』の道は発達したらしい。
戦闘による解決でなく、話し合いによる解決,その為に城に招いた客の供応、懐石料理のご馳走。庭園散策。『茶』の御点前。
その後の『お茶』−−日本の『お茶』文化がこうして発達します。細川家の得意分野です。決闘の後の宮本武蔵も細川家に恭順し、後年、細川家の捨扶持を貰うようになります。
『武』−−−人と闘う術   『茶』『文化』−−−人と上手く付き合う術。

上に戻る


成趣園との比較

 

水前寺の成趣園は、
『安土桃山元禄の特徴の華麗さが際立っています。富士に見立てられた築山は芝生に覆われていて、明るく、緑が目に飛び込んできます。鯉が泳ぐ池の水は、大阿蘇の伏流水が、100年の眠りから覚めたごとくに湧き出る地下水で、江津湖に合流して、加勢川になり、有明海に注ぎます。清流と松の奥行き深い緑、芝生の開放感一杯の緑の対比、錦鯉の色鮮やかさ、出水神社の荘厳さ、華やかさがこの庭園の神髄。(人の心を癒す”緑”をキーワードに!)古今伝授の間の歴史の重さとあいまって、庭園の癒し効果抜群です。』

 泰勝寺庭園の池の水は溜まり水で碧濃く、清流の透明感を捨てて、木々の梢やあらゆるモノを映しこむ事により、神秘的な奥行き感を演出し、”幽玄””わび””さび”が演出されています。

 この庭園の樹々や、竹林は巨大に育ち、影を作り、木の下の空間は幻想的で、その空間を散策します。京都の嵯峨野、長岡の竹林、山影の散策のように、ヒンヤリした冷気があり、道はよく清掃が行き届き、自然に出来た道の歩き難さはありません。森林浴も兼ねられます。
(独善的になるかも知れない感想ですが、感覚を言葉に置き換える作業の一助に。)
散策していると、不思議な安堵感が湧いてきます。”幽玄””わび””さび”が実感出来る故なのでしょうか?
大樹の梢の覆う天井は、本来は青空に続く宇宙に続くべき天井で、緩やかに親鳥の翼が醸す安堵感が漂い、竹の葉や、木の葉の向こうの青空が薄ぼんやり見通せて、空間の広がりを暗示して、癒されながら、再生されて行くような感覚に包まれます。日本人好みの、しっとりした、肌にまとわり付くような安堵感が感じられます。

春の彼岸頃には、ヒガンサクラが咲きます。ピンクの発色はソメイヨシノより色鮮やかです。
6月には、野生の八重クチナシが咲きます。(非常に貴重)。珍しいもので、香気が漂います。

上に戻る



topに戻る